旧暦:12月22日
晴れのち曇り。久しぶりで寒さがゆるんだ。こういう暖かい日には、鳥もいつもより張りのある大きな声で鳴いているような気がする。
庭に下り、餌台にエサをまいて部屋に戻ろうとしたとき、電線にとまっていた一羽のスズメが飛び立っていった。今までも、エサをやる時はいつも、一羽のスズメが電線にとまってこちらを見ていた。
しばらくするとスズメの一団が飛んで来た。そしてキジバトもやって来た。まずキジバトが餌台の二階部分に飛び降りて、エサをついばみ始める。スズメたちは餌台近くの木の枝に群がってとまり、キジバトがエサを食べる様子をジッと見ている。
しかし中には我慢できないものもいて、餌台の一階部分に飛び降りてエサを食べようとした。するとキジバトが羽ばたきをして、そのスズメを追い払った。そして木の枝を見上げて、スズメたちをにらみつけた。それからしばらくの間、スズメたちは、早くエサにありつきたいとはやる気持ちを、ひたすらおさえ続けていた。
キジバトは一羽でゆうゆうとエサを食べ続け、ときどき顔をスズメたちの方に向けて、にらみをきかせていた。そんな状態がしばらく続いていたところ、今度は一羽だけでなく数羽が一緒に餌台の一階部分に飛び降りた。キジバトが羽音で威嚇しても、彼らはひるまずそのままエサを食べ続けた。そして枝にとどまっていた残りのスズメも、いっせいに餌台に飛び移った。
かくして、餌台の一階はスズメたちに占領された。キジバトはその後もエサを食べ続けていたが、好物のトウモロコシがなくなったのを機に、飛び去っていった。すぐに、二階部分もスズメたちで埋め尽くされた。
暖かいのも今日だけで、明日からはまた厳しい寒さに戻るそうだ。