2008年08月12日

石油製品卸価格の公表取りやめ

7月下旬に、半月ごとに原油卸値の見直しをすると発表した出光興産だったが、昨日8月12日に、4月から始めた卸値の公表を取りやめることにしたということだ。

『2008年度 石油製品卸価格の公表について』
http://www.idemitsu.co.jp/company/information/news/2008/080811_3.html
このウェブページには以下のように記載されている。

『(略)これまで原油や為替の変動をベースとした卸価格の改定を行ってきましたが、今後(本年下期をめど)製品マーケットをベースとした卸価格改定に変更することを検討しております。従いまして2008年4月から実施しておりました改定の公表は、当面差し控えさせていただきますのでご了承願います。』

下半期をめどに『製品マーケットをベースとした卸価格改定』を行うということであるが、なぜ今の時期に公表を取りやめてしまうのか、どうもその理由がはっきりしない。『従いまして』という接続語は、前の部分で理由を述べ、あとの部分で結果を述べる場合に用いる。

しかし、何回読んでも理由と結果の因果関係が分からない。それは大切な内容を省略しているからだ。内容を省略していることが、かえって何かを隠しているのではないかということを想像させる。

この件に関して、関連する情報を探してみると、北海道新聞に次のような記事があった。
『石油製品卸価格公表を取りやめ 混乱回避で出光興産(08/12 07:59)』
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/110781.html

この記事によると、公表を取りやめたのは、『混乱回避』のためだったことになる。どのような混乱なのか、それは記事の次の部分を読めば分かってくる。
『卸価格が下がっても、店頭価格が上昇するなど複雑な動きになっており「消費者の混乱を避けたい」としている。 』

具体的には、卸価格が下がっても店頭価格が上昇する例があって、消費者から苦情が寄せられたそうだ。ということは、公表を取りやめた理由を『消費者の混乱を避けたい』としているが、混乱したのは消費者ではなく、販売側であったと考えた方がよさそうだ。消費者は冷静にガソリン価格の値動きを追いかけている。

現在原油先物価格の下落は続いている。これを書いている23時の時点で、114ドルである。となれば、公表はしなくても、出光興産の8月16日以降の卸値価格は下がるはずだと考えるのは妥当なところである。さて、実際にはどうなるだろうか。
posted by 里実福太朗 at 00:00| 里ふくろうの日乗