2010年02月14日

美術館の警備方式

ブリヂストン美術館は、落ち着いた雰囲気の中で、名画をゆっくり鑑賞できる点ではとても好ましい。しかし、不満が一点だけある。

どの美術館でも不測の事態に備えて、警備の人を展示室に常駐させている。それは仕方のないこととしても、多くの場合は地味な目立たない服装をしている。ところがブリヂストン美術館では、目立ちすぎる警備人の存在がどうしても気になってしまうのだ。全身をいわゆる警備服でビシッと決めていて、展示室の中では非常に浮き上がった存在のように見える。だから否が応でもそちらに目がいってしまうのだ。

フランスのルーブル美術館に行った時のこと、その巨大な館内には警備の人の姿が見当たらなかった。ルーブルではフラッシュさへたかなければ写真撮影は自由にできるから、監視カメラだけを設置して、警備員は置かないか、あるいは展示会場とは別の場所で待機しているのかもしれないと思っていた。

しかし、警備の人はやはり展示会場内にいた。ただその服装が、いわゆる警備員然としたものではなかったので、最初のうちは気づかなかったのだ。見て回っているうちに、黒の細身のスーツをスマートに着こなした、優形の男がところどころに立っていることに気づいた。警備会社のワッペンをつけていたり、トランシーバーでポケットが膨らんでいたりということがなかったので、断定的には言えないけれど、たぶん彼らが警備を担当していたのだろう。

ルーブル美術館では入館の際、簡単な手荷物検査があった。その代わりいったん入場してしまえば、かなり自由に見て回ることができた。ブリヂストン美術館では、手荷物検査はないけれど、警備服に身を固めた警備員が常に目を光らせていた。さて、どちらの警備方式の方が、穏やかな気持ちで絵に接することができるのか、答えは自ずと明らかだろう。
posted by 里実福太朗 at 00:00| フォト漫歩計